クレヨンとパステルだけで描かれているとは、とても信じられないリアルな絵。
それも、本当に美味しそうに描いてある。
お隣からお隣へと、ご飯のリレーをしていく。
案内人は、はちみつ色の猫。
ただそれだけかと思いきや、なかなか奥が深い。
それぞれの家の食卓風景が、なんだかとても懐かしいのだ。
話す声さえ聞こえてきそうなほどの温かさ。
ここがスタートだよ、みんな一緒に生きていくんだよ。
だから一日の始まりは家族で食卓を囲むんだよと教わった、あの風景。
ともに食べることの喜びが、なんでもないように描かれている。
珍しい料理、高級な料理が並ぶわけではないのに、何だかほんわかしてくるのだ。
お隣の家に行くと決まって「きょうの ごはんは なーに?」と聞いてくる。
そこで挿絵をあらためてよく見て、○○だ!と当てていく楽しさ。
秋刀魚→カレーライス→オムライス→コロッケ(これが特においしそう!)
みんなでお寿司を囲んでいるのは、敬老の日のお祝いかな。
ああ、あと何回、家族で食卓を囲めることだろう。
季節のものをいただく喜び、みんなで手作りのものをいただく喜び。
それに感謝することを、さてどこに置き忘れて来たのか。
表紙の秋刀魚の絵からして、まさに今の季節に読みたい。
約5分。年少さんからOKかも。絵も遠目がきくし、おすすめ。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
絵本・秋
- 感想投稿日 : 2015年9月6日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2015年9月5日
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コメント 1件
だいさんのコメント
2015/09/09