各所で評判になっていた中国系移民のアメリカ人による抒情的SF短編集。
とにかくめちゃくちゃ面白かった。
歴史や運命に翻弄される主人公たち(多くの物語にお
いてそれは、異郷、異文化の中で孤独に生きる東アジア人)の姿に、
作者の東アジア人としてのアイデンティティ(西洋文明への強い疑問)を重ね合わせているのだろう。
いかにも日本的な職業観や死生観を持つ日本人宇宙船乗組員の最後の一日を描いた「もののあはれ」には、強い共感を覚える読者も多いはず。
台湾二・二八事件など悲惨な史実を基にした物語も
とても読みごたえがある。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2016年12月12日
- 読了日 : 2016年12月12日
- 本棚登録日 : 2016年12月12日
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