勝海舟(五) (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (1969年1月28日発売)
3.93
  • (16)
  • (25)
  • (18)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 197
感想 : 13
5

勝海舟の江戸開城の周辺の出来ごとが書かれています。
抗しがたい時の勢い、時の流れの中で、100年先を見つめ、「日本国」という幕府を脱した考えのもと行動する勝海舟。その報いが敵からも、味方からも命を狙われるという。

こころに残った場面

「気はながく、心はひろく、色うすく、勤めは堅く、身をばもつべし」

徳川の人間は、江戸開城後、徳川復興のために活動することが徳川のためにならないことも、わかっていながらどうすることもできず、そうせざるを得ない。勝はその時の濁流を泳ぎ、悠々と見下ろしている。その透徹した視点、いかにして身につけたのか?
いろいろと考えさせられました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 日本文学
感想投稿日 : 2013年6月24日
読了日 : 2010年10月14日
本棚登録日 : 2013年6月24日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする