ファースト クラッシュ

著者 :
  • 文藝春秋 (2019年10月30日発売)
3.24
  • (11)
  • (31)
  • (36)
  • (22)
  • (3)
本棚登録 : 398
感想 : 52
4

おー、これはまさに”嵐が丘”の設定ではないか!
父親が連れてきたみなし子、新堂力。
薄汚れた外見とは裏腹に女性を惹き付ける顔と性格。
関西弁というのも魅力的。
そのリッキーを(関心ある故に)いじめ抜く母親と三姉妹。
長女、麗子は下僕のように扱い、次女、咲也は調子に乗らないよういつも監視し、冷たい態度と暴言でいじめ、三女の薫子はその無邪気さ故に自覚なく失礼なことを言ったり…。
どんなラストになるのだろうとワクワクしながら読んだ。
認知症になって施設に入った義母に力が寺山修司の詩を読んであげるシーンが美しかった。
カオの初恋が中年になって実ってめでたしで良かったよ〜。
タイトルのファースト・クラッシュとは初恋の意。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2019年12月25日
読了日 : 2019年12月24日
本棚登録日 : 2019年12月15日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする