うっとりするくらい好きなタイムトラベルロマンスもの。なのに何故これまで読んでなかったかというと…。
名作の誉れ高く、このアンソロジーでも巻頭を飾っている「美亜に贈る真珠」、この作品の良さがもうひとつわからない。作中の誰にもうまく感情移入できず、時を隔てた恋の醍醐味(?)である胸を締め付けるような切なさが感じられなくて。ベスト短篇に選ばれるくらいに人気が高いのに、何故だろう。
やっぱりこのジャンルでのピカイチはフィニィの「愛の手紙」でしょう(ここでは「机の中のラブレター」というタイトルで大森氏訳のものが収録されている。福島正実訳「愛の手紙」の方が最後の言葉も決まっているように思うのはすり込みだろうか?)。読み返すたびに初めて読んだときの感動が甦る。最高です。
意外だったのは乙一「Calling You」。もっとアクのあるお話かと思ったら、なんともみずみずしいラブストーリーで、とても良かった。こういうの好きだなあ。中学生みたいでちょっと恥ずかしいけど。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
SF・奇想・幻想・ホラー
- 感想投稿日 : 2011年10月17日
- 読了日 : 2011年10月17日
- 本棚登録日 : 2011年10月17日
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