巨流アマゾンを遡れ (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社 (2003年3月20日発売)
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感想 : 59
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未読だった高野作品。文庫版あとがきを読んで驚く。これをガイドブックとして出すつもりだったとは!「普通の旅行者が普通に行える旅」だなんて序章で言ってるけど、そりゃ高野さんにとってはどうってことないかもしれないが、行きませんって、普通の人は。ボツになりかけた原稿を、新シリーズを作ってまで本にした編集者は立派だ。(その「シリーズ」がこれ一冊で終わったというのが悲しくもおかしい)

大体高野さんの旅への姿勢は「ガイドブック」的なものとはまったく違う。アマゾンをさかのぼる船旅の準備をするところで、旅の本やガイドブックのあれを持って行け、こういう格好をしろというのは「余計なお世話である」と書いている。 「私とあなたはちがう人間であり、必要としているものもちがうのである」 いやまったくね。

本の成り立ちからして、旅のトンデモ度はそれほど高くないけれど、アマゾンを高野さんとは逆に下ってきて合流する予定だった宮沢さんという人が、なんともまあエライ目に遭うくだりにはのけぞる。やっぱり普通じゃないよね。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: エンタメノンフ
感想投稿日 : 2013年4月11日
読了日 : 2013年4月11日
本棚登録日 : 2013年4月11日

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