本当に君の悪い小説でした。もちろん褒め言葉です。何が何だかわからない状態で読み進めました。起こっていること自体はわかるけれども、何かしっくりこない。終始そんな感想でした。
以下ネタバレ含みます。
結論として犯人はいません。強いて言うなら政治の陰謀が犯人なのですが、あとは人間の弱い心が全ての原因です。いっそのこと凶悪な犯人や猛毒によるテロの方がよかったと思えました。
事件はすでに過去のことになっていますが、話が進む中で2時災害がどんどん起こります。特に最後の奇跡の少女の人生は悲惨と言わざるを得ないものでした。最後には自ら死を選び物語が終結します。悲惨な開幕、腑に落ちない真実、そして絶望に満ちたラストと終始嫌な部分が浮き彫りになっていました。
何度も言いますが、ここまでのマイナス評価は全て褒め言葉です。本書に出会えてこんな本を探してたんだと思いましたし、恩田さんの作品はもっともっと読んでみたいと思いました。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2021年5月30日
- 読了日 : 2021年5月30日
- 本棚登録日 : 2021年2月14日
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