珈琲店タレーランの事件簿 また会えたなら、あなたの淹れた珈琲を (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

著者 :
  • 宝島社 (2012年8月4日発売)
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本棚登録 : 9610
感想 : 1131
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 本書は推理小説ですが、殺人鬼が出てくるわけでもなく、刑事事件に発展することもありません。そのため、ライトに読める一冊になっています。

 本書の最大の魅力は「日常」にあるかと思います。登場人物は一癖も二癖もあるようなキャラクターでは無く、程良い個性を持つ人たちばかりです。また、舞台も京都の小さな喫茶店です。巻き起こる事件も彼氏の浮気問題や、サプライズの種明かしなど、明日自分のこと身に起こっても不思議で無いものばかりでした。日常に潜んだ謎を日常をヒントに解き明かしていくため、無意識のうちに自分であれこれ推理してしまいました。
 そんな日常の中にもハラハラドキドキの展開もあるので、小説としての展開力にも満足できました。 

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2020年5月31日
読了日 : 2020年5月30日
本棚登録日 : 2020年2月9日

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