ミート・ザ・デモンズ・オブ・バリ(紙ジャケット仕様)(MEET THE DEMONS OF BALI)(PAPER SLEEVE)
- CAPTAIN TRIP RECORDS キャプテン・トリップ・レコーズ
本棚登録 : 3人
感想 : 1件
★★★★☆
Mani NeumeierとPeter Hollingerという二人のドラマーがバリに訪れて現地のガムラン奏者と行った狂乱のセッションを収めたもの。もともとトライバル志向の強かったノイマイヤーのソロアルバムの延長といえる。
二人のドラマーが参加しているだけに、単なるワールドミュージックでなく、一種独特の快楽性・中毒性のあるトランシーパーカッションサウンドになっている。ガムランの限られた音階・ミニマルに繰り返されるドラムス辺りがサウンドの肝か。先に書いたように、ノイマイヤーはソロアルバムでトライバル志向が強かっただけに(Privatなど)、ツボをわきまえたドラムスで見事にガムランをサポート。トライバルサウンドを快楽へと押し上げていて、ワールドミュージックでもクラウトロックでもないレベルにサウンドを導いている。
近い存在として、日本のディジャリドゥ奏者GOMAの関連プロジェクトや、同じクラウトロックのドラマーJaki LiebezeitのDrum Off Chaos作品(レビュー済み)などを想起させる。両者ともトライバルなサウンドに西洋的なドラムキット導入して融合させ、新たなるエスノサウンドを作り上げている好例。Rovoなども思い出させる部分も。
リーベツァイトといえば初期CANにおけるトライバルなドラミングが著名で、この盤もその影響下にある一枚といえる。本来の意味でのトランスサウンドに興味がある人におすすめ。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
tribal
- 感想投稿日 : 2011年10月31日
- 読了日 : 2011年10月31日
- 本棚登録日 : 2011年10月31日
みんなの感想をみる