天久鷹央の推理カルテ (新潮文庫nex)

著者 :
  • 新潮社 (2014年9月27日発売)
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本棚登録 : 5568
感想 : 404
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この作者さん、私の中では食わず嫌いみたいなところがあったのだが、フォローしている方のレビューに後押しされて手にしてみた。
読みたい本がたくさん積読になっている中に、シリーズものに手を出すのもどうかなと思わないでもない…。

超人的な記憶・計算能力、知能を有する反面、場の空気を読めず人付き合いは苦手という女医・天久鷹央が、患者や外部から持ち込まれる不可解な事象を診断医としての能力を駆使して解決していくお話。
彼女に絡むのは大学病院から派遣されている内科医見習い・小鳥遊と、おちゃめな研修医・鴻ノ池といった案配。
河童と人魂の第1,2話は顔見世みたいな話だったが、第3話では○○という診断で終わるかと思わせて、実は…という展開で、その切迫感がなかなか良い。
医療過誤という訴訟を受けて立った最終話は、一度落ち込ませておいて鴻ノ池の何気ない一言が解決への突破口になるというお約束みたいな展開だが、聞いたこともない病名とその症状のインパクトが大。

ということで、普通に面白かったのでボチボチと付き合っていくことにしよう。
それにしてもグレープフルーツって難しい食べ物ね。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 2024年読んだ本
感想投稿日 : 2024年1月21日
読了日 : 2024年1月19日
本棚登録日 : 2024年1月21日

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