手紙、栞を添えて (ちくま文庫 み 25-3)

  • 筑摩書房 (2009年12月9日発売)
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感想 : 14
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辻邦生っていうと、わたしにとってはどうも現国の問題文のイメージで、小難しい随筆だか論説文だかの、「このこと」が指す内容を答えなさい、とか問われそうで、あんまりいいイメージじゃない(失礼)なんだけど、水村美苗さんはすっかり辻先生のファンみたいな感じで、それがかわいいとさえいえるような(失礼)。お互いに本当に心のこもったお手紙がすてき。なにしろ教養レベルが違うので内容的には難しいところもあったけど、単純に、ああ本ばっかり読んで現実逃避?していてもいいのかも、と思った。やりとりされている内容は教養的なのに、楽しみのためにひたすら本を読んでもいいんだ、と励まされたような気が。水村美苗さんが、「若草物語」や「小公女」や「高慢と偏見」好きっていうのはやっぱりと思い、うれしかった。これから読みたいと思った本は、「浮雲」「武蔵野」「にごりえ」「断腸亭日記」「渋江抽斎」「細雪」とか。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2010年12月19日
読了日 : 2010年12月19日
本棚登録日 : 2010年12月19日

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