再読。かなり前に読んだのだけれど、もうすっかり内容は忘れていて、ここ数年で「わたしを離さないで」「夜想曲集」を読んだとき、「日の名残り」も読み返したいなと思っていたけれどなかなか読めずにいて。
最近、イギリスのドラマ「ダウントン・アビー」にすっかりはまりまって、(まだシーズン1までしか見てないけど)で、イギリスお屋敷モノというか、執事モノというかつながりで、そうだ、今こそ「日の名残り」を再読しよう、と。
で、お屋敷とか貴族とかの話はあんまり関係なかったんだな、と。執事の話で。
執事という自分の仕事、生き方に誇りを持っている主人公が短い旅をしながらこれまでのことを思い出し、特に事件が起きるわけでもなく。かつて同じお屋敷で女中頭だった女性を訪ねた結末に、わたし、少しはドラマティックな展開があったかな、と、執事の心のうちだけでもなにか変化があったかな、と、思っていたんだけど、あれ、そうでもなかったか、と。
不思議になるくらい淡々とした感じ。もの足りない気もするんだけど、これがいいのかも、と。ひどく静かで淡々としているところがまた人生を思わせるというか、ラストはなんだか感動したり。
映画ももう一度見たくなった。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2014年11月15日
- 読了日 : 2014年11月14日
- 本棚登録日 : 2014年11月15日
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