ヴィンランド・サガ(11) (アフタヌーンKC)

著者 :
  • 講談社 (2012年1月23日発売)
4.21
  • (122)
  • (156)
  • (49)
  • (0)
  • (1)
本棚登録 : 1287
感想 : 87
3

ついに農業サガを脱出しまたもや血みどろの戦いが始まる予感。クヌートがすっかり漢くさい策士になり、トルフィンが働いている農場を没収しようと謀るのであった。
親父の首と語らう修羅まっしぐらなクヌートと農業修行で悟ったトルフィンの運命が今後どう交錯していくのか?目が離せませんわ。
シリアス続きだが巻末の4コマは思わず吹き出す。やっぱり講談社の看板は宇宙兄弟と進撃の巨人でなくヒストリエとヴィンサガです。

農業サガと揶揄された農業編が終わった途端にひたすら血・内蔵・死体と血生臭描写120%増し。
プラネテスを読んだ諸兄はご存じだろうが、幸村誠は本来農業サガに見られたような内面探求系(ポエム系)作家であり、スタイル的にヴィンサガのような殺伐戦闘からは結構かけ離れていた。
こんなに苦心して自分の作家性を売れる方向に修正しようとしている作家は幸村誠くらいで、その苦心惨憺の跡を見るにつけ目頭が熱くなるのだった。農業サガとか言っていじめてる子はプラネテスを読んでほしい。幸村の成長の軌跡が見て取れる。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 漫画
感想投稿日 : 2012年1月23日
読了日 : 2012年1月23日
本棚登録日 : 2012年1月23日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする