子供が呪いの森に入ったら変なオカルトパワーで宙に浮いて四肢や胴体や首をねじ切られて死んでいくという「森」のグロホラーが楽しかった。本作で評価に値するのはそれだけ。目立つために裸で踊りを踊っているような皮膚的な露悪趣味全開で最後まで突っ走る作品。別に斬新さや時代性もないし、話の進展もほぼ何もない。ただ女子高生が繰り言するだけのストーリー。
と流し読みした感じでは思ったのだがhttp://chiruda.cocolog-nifty.com/atahualpa/2004/05/post.htmlにまともな批評があった。
読んで面白いと思うものはすなわちエンターテインメントで、整合性があり、起承転結があり、オチがあり、それが一定の感情を引き起こすよう整理整頓されたものなのだが、やはりそれによって描き出せるのは所詮面白いお話にすぎず、下らなく無意味で近寄りたくもないような薄汚くてバカで卑小な人間がいるという現実に本当に歩み寄るには裸踊り的をしなければならないのだろう。
裸踊りは下品で最低だが、そうは言いつつも裸で踊れる奴は少ない。そういう意味では価値のある作家なのかもしれない。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2013年2月15日
- 読了日 : 2013年2月15日
- 本棚登録日 : 2013年2月15日
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