〈感想〉
ドーパミンの働きに支配されて自覚のないまま
動くのではなく、支配されながら動いている
自分を自覚しながらの生活でありたい。
〈本から〉
・好ましい経験はドーパミンを受け取って活性化
された脳のメモリー 海馬に蓄えられ、次に
同じような状況が来たときにより速いドーパミン
放出が起こるようになります。これが”期待の快感”
です。
・ ランナーズハイが訪れるのは運動時間で30分
以上、運動量で5000~1万メートルは走る
必要があるということです。しかもその人の限界
に近いペースで走り続けないとなかなか訪れて
くれないようです。
・依存症は物質が起こすものではなく、脳自体の
病気なのです。
・ A10神経が放出するドーパミンを受け取る側に
変化が出てきます。これは薬物に「耐性」が
できることを意味します。
・ アルコールは味や喉越しを通して快感を与える
だけではなく、報酬系をじかに活動させるのです。
報酬系が活性化されると、ヒトが快感を覚える
ことはすでに述べた通りですが、前述したように
この報酬系には、普段、GABA神経というブレーキ
がか掛かっています。アルコールには、この
GABAを分泌するGABA神経を抑制する働きが
あるのです。つまりアルコールがほかの飲み物に
比べて特に好まれるのは、味がいいかではなく、
「ご褒美」のブレーキを弱らせて、ドーパミンを
たっぷり分泌させるからなのです。
・利他行動によって相手から得られる感謝という
社会的報酬の依存症になっているのが利他的
従属です。
・ 承認や評価をするときに、効果が高いのが
「Iメッセージ」です。「(あなたは)素晴ら
しいね」「(あなたは)頑張ったね」という
言い方は主語があなた(You)であるメッセージで
Youメッセージと呼ばれます。これは冷静な
言い方ですが、感情のこもらない、ある意味で
上から目線の言い方だともいえます。
「(私は)あなたのすごさには毎回驚かされる」
「(私は)あなたの作品に感動して涙が出そうに
なった」なら、これは主語がわたし(I)メッセージ
です。IメッセージのほうがYouメッセージよりも
「あなたの価値を認めていますよ」という気持ちが
十分に伝わり、社会的報酬としての価値も高い
というわけです。
・ 人間の視覚は「顔」に対して特別な認識を
持っているようです。
・ 店員の笑顔を見た客は、脳の中のミラー
ニューロンが、笑顔から推察される「幸せな
気分」に共感し、同じような気分になるのです。
・ 人はストレスを感じたあと、笑顔になると
心拍数が下がることが判明しています。
・ オットー・フォン・ゲーリケ・マグデブルク
大学のミュンテ博士によると、顔が笑う形で
表情筋が動き、脳の報酬系が刺激されるのだ
そうです。またしても報酬系がヒトの幸せに
関与していたのです。
・幸せな人はそうでない人に比べて約10年
長生きし、死亡リスクが35%低いという
結果が出ています。
・ 幸せの実験をはじめとする諸要素が寿命に
与える効果は、運動の3倍の影響がある、と
ディーナー博士は主張しています。
・ 自己実現の欲求 ー マズローの欲求段階説
(1)生理的欲求 (2)安全の欲求
(3)所属と愛の欲求 (4)承認(尊重)の
欲求 (5)自己実現の欲求
ヒトの全ての欲求は(5)の実現のためにある
ように思えます。そこに至ることは困難な道かも
しれません。しかし、ヒトがこれを目指すように
プログラムされた存在なら、そこにも報酬系が
まちがいなく働いているはずです。
- 感想投稿日 : 2014年4月13日
- 読了日 : 2014年4月13日
- 本棚登録日 : 2014年4月13日
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