SRO: 警視庁広域捜査専任特別調査室 (1) (中公文庫 と 26-9)

著者 :
  • 中央公論新社 (2010年11月20日発売)
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感想 : 144
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警視庁に日本版FBIを作ったよーというお話。
複数の件にまたがって犯行を繰り返すシリアルキラーを追う。

少数ながら個性的なメンバーが集まったSRO。
誰もが主役級だが、あえて挙げるなら麗子と新九郎だろう。
展開が面白いのですらすら読めるが、キャラの背景が弱い。
麗子にしろ新九郎にしろ、単純に正義感のみで警察になっている。
警察官になるきっかけとして過去に事件に巻き込まれて、ある種の強迫観念に囚われて事件解決に突き進む方が物語に入り込める。

そしてそれはシリアルキラーにも言える。
サイコパスだからとかソシオパスだからだけで片付けて欲しくない。
なぜ、そうなったのか?
何を考え、何を感じているのか?
そのドロドロに狂った考えをもっと吐き出して欲しい!

主役はSROなんだからしょうがないけど、シリアルキラーだってこの物語の主役なんだ。
光と闇。
闇が深いからこそ光を強く感じられる。

今後より一層ポップでキャッチーでグロくてエグい愛すべき殺人者達が現れることを期待してます。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ミステリィ
感想投稿日 : 2016年1月8日
読了日 : 2016年1月8日
本棚登録日 : 2015年12月31日

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