親の遺産で無為を過ごす島村。温泉街で芸者・駒子と出会う。彼女の清純で一途な生き方に惹かれるも、束の間のつながりしか持とうとしない島村。清らかさ、ひたむきな感情という己が欠落させたものを女のなかに見出し渇望する。それを求めても得られぬと知りつつ。空虚を生ききる男の語り口と視線は柔らかでいて強い意志を感じた。
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カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2017年4月26日
- 本棚登録日 : 2017年3月12日
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