手形詐欺の責任を負って自殺した会計課長。部下が友人の新聞記者と犯人を追う。
犯行の裏に蠢く右翼団体や代議士の陰は清張ならでは。だが、時代を感じる。一般人に個人情報をべらべらしゃべる駅員や、なぜか警察を信用しない主人公二人の調査は、ちと都合が良すぎる。犯行に無駄な細工が多く腑に落ちない。マイナンバーやらSNSやらがある現代から読むとリアルに程遠い。が、次々と起こる殺人と物語のスリリングな展開は、構成の妙もあって読み手を魅了する。
しかし、追う側も追われるほうも列車の移動が好きだねえ。。
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カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2016年1月27日
- 本棚登録日 : 2016年1月26日
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