外務省に専門職員として入省し、「ロシアスクール」に属した著者は、1986年~87年にかけて、ロシア語習得のためイギリスに派遣される。本書は、その一年強の間のイギリス滞在記、特に最初の5週間のEJEF(日本人向けの英語研修機関)での英語研修期間中にホームステイ先で出会ったグレンという少年との交流が詳細に語られている。
グラマースクールで孤独を味わっていたグレンを友人として対等に扱い、深い心の絆を築いた著者の人間性(ここまで尽くすかなあというくらい、打算抜きでい親身に接しているのは凄い)。そして、細部を必要以上に正確かつ詳細に描いてしまう著者の性癖(この点は、著者の他の著書にも共通する、そしてどの書も知識詰め込みすぎになっていると思う)。何れも著者の人間性が強く現れていて興味深いと思った。
読書状況:読み終わった
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ノンフィクション
- 感想投稿日 : 2018年5月21日
- 読了日 : 2018年5月21日
- 本棚登録日 : 2018年5月20日
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