ウェブはバカと暇人のもの (光文社新書 399)

著者 :
  • 光文社 (2009年4月17日発売)
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本棚登録 : 2040
感想 : 358
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ネットニュースサイトの編集者が自身の経験から得たネットの使い方や雑感をまとめた本。頭の良い研究者の唱えるネット論ではなく、PV稼ぎの「ネット小作農」が自身の体験から唱えるネット論なので、地に足ついていて面白い。

何とな〜く自分がネットに対して感じていた嫌悪感や失望を説明してくれたような気がする。

ネットが新しいメディアともてはやされているけど、結局のところネット発で流行ったものなど何も無い。今でも影響力があるのはTVだし、TVの話題こそがネットで語られる。しかし、そのネットがTVをつまらなくしているという指摘は面白かった。

色々と話したあと、最後には「ネットはあなたの人生を変えない」という主張に行き着く。

ネットには様々な側面がある訳だが、一般人が普通に暮らしていく分には、こういうスタンスでネットと付き合うのが大事かな、と思う。

最後に、読み終わって少し頭に過ったこととして、同じ話をネットでされても全く響かなかっただろうな、と思う。もっとも、これだけの文字数の記事をネットで読むなんて考えれない。みんなスマホ片手に毎日頑張っているけど、これからまた本というメディアが大事になってくるのかな、と感じた。やっぱり印刷物は強いよ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2014年3月30日
読了日 : 2014年3月30日
本棚登録日 : 2014年3月30日

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