2014年ベスト本候補。7月に著者にお会いし、ようやく読んでみた。桜庭さんが著者を論壇の旗手と呼んでいたことが、本書を読んでみて、その意味がよく分かった。社会に対する深い洞察、切れ味するどい風刺。桜庭さんに会った時も衝撃だったが、宇野さんのこの本も衝撃。一度に語りつくせない深さがある。脱帽。先に読んでからお会いすべきだったと今更後悔。
「知ってる人は知っている」ことをまとめただけという批判もあるけど、そのことを世に知らしめるのがジャーナリズムの役目。「知っている人は知っている」だけの状態から、世に知らしたという点で、しっかりとジャーナリズムの役目を果たしている。
桜庭さんが言う「串の通し方が新しい」、「言うだけで何もしないジャーナリズム」ではなくて、「何かするジャーナリズム」というのは納得。
<もくじ>
まえがき
1 根津孝太 産業とデザイン
クルマと戦後社会のアップデート
2 吉田浩一郎 これからの働き方
フリーランスに年収500万円を保証する
3 駒崎弘樹 政治と社会運動
デモと選挙の中間に、政治を変える方法が
4 門脇耕三 建築と都市
2020年・東京デュアルシティ化計画
5 猪子寿之 アートとサブカルチャー
人類の「美意識」を更新する
6 尾原和啓 ITビジネス
21世紀の人類は「日本化」する
7 落合陽一 メディアとテクノロジー
<虚構の時代>から<魔法の時代>へ
2014.07.11 桜庭さんより薦められる。
2014.11.04 読了
- 感想投稿日 : 2018年11月5日
- 読了日 : 2014年11月4日
- 本棚登録日 : 2018年11月5日
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