はじめに
・成熟消費社会のキーワード
・「キャッチコピー」ではなく「戦略」
第一章:プレミアムという現象
・「欲望の質」
世界最高水準の日本人の「欲望の質」
江戸時代の町人文化
歴史上例のない、支配者(武士)より金持ちな被支配者(町人)
はり・通・意気・いなせ・伊達男
「手に入れる」ではなく「使いこなす」
第二章:プレミアム消費の2つの断面
・日常の贅沢ー「ちょっとプレミアム」
ハレとケ
ビール、アイスクリーム、TSUBAKI
・非日常の贅沢ー「アイデンティティ・プレミアム」
自分探し・自分らしさ・アイコン・こだわり
NGワード:ブランド
高価・希少・選別
第三章:プレミアムと何か?
・プレミアム=プラスアルファの価値
機能的価値 vs. 情緒的価値
(見える価値) (見えない価値)
PREMIUM・LOVE・RESPECT・IGNORANCE
NGワード:ラグジュアリー=豪華・贅沢・奢侈
・プレミアムのメカニズム
尖った独自の機能的価値
ストーリー
・フラッグシップ
日常の贅沢(ちょっとプレミアム)・ハレ
非日常の贅沢(アイデンティティ・プレミアム)・自分探し
こだわり・高価・希少・選別
・価格こそが4Pの中で最上位の概念
「価格」によりプレミアムを訴求
フラッグシップが価格を規定
「いくらで売りたいか」
驚異的な収益性
第四章:なぜ「日本発のプレミアム」は育たないのか
・「日本発のプレミアム」を阻む4つ壁
舶来信仰
御用達制度の廃止・一億総中流社会 vs.ヨーロッパの階級社会
大量生産・大量販売という産業政策
デザイン性より機能性重視の思想
・それよりも最大の壁は「作り手の欲望の質が低い」こと
プレミアムを作ろう、という欲望
第五章:戦略としてのプレミアム
・プレミアム・ニッチ戦略
vs.コストリーダーシップ戦略・差別化戦略
・プレミアム・パラダイム
「たくさん売ろう」としない
「カスタマー」ではなく「ファン」を作る
「マーケティング」ではなく「ストーリー・テリング」
・プレミアムにおける原則
「作りての主観」こそが命
常に「モダン」である
派手な広告・宣伝はしない
飢餓感・枯渇感の醸成
安易な拡張は行わない
販路を絞る
細部にこだわる
グローバルを目指す
・日本企業がすべきこと
本物の「職人」を育てる
「ストーリー・テラー」を育てる
上場にこだわらない
仕事に「ゆとり」を
「できる」と信じる
取り上げられている商品・サービス
・サントリー:ザ・プレミアム・モルツ 250円(実売)
・シャープ:電子レンジ「ヘルシオ」 12万6000円(メーカ希望)
・スウォッチ:オメガなどの最高給ブランドを買収
・資生堂:TSUBAKI 850円(実売)
・ボーズ:原音再生のこだわり vs. バング&オルフセン デザインのこだわり
・ポルシェ:911(フラッグシップ)、カスタマーセンターでの受け取り
・BMW:5シリーズ(フラッグシップ)
・レクサス:LS(フラッグシップ)
385馬力・燃費9.1kmという動力性能・低燃費を両立
・ルイヴィトン・エルメス・グッチetc
・千疋屋総本店:10000円超のメロン・20人の生産者
・大塚製靴:31万5千円の注文靴・農機は4〜6ヶ月
・セイコーウォッチ:クレドール・ノード:取扱店を110に絞る
・ミキモト:100粒中10粒しかない「花珠」
・タケダワイナリー:20年の歳月をかけた土壌改良
・星のや軽井沢:谷の集落に滞在・連泊限定・テレビがない
3万5千円/人・泊
おわりに
・従来の経営書はHOW、本書はWHAT
- 感想投稿日 : 2018年11月5日
- 読了日 : 2009年1月2日
- 本棚登録日 : 2018年11月5日
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