訳者あとがきのアドバイス(=刊行順に読むと読みやすい)に従って、前作の長編二篇を読んだ後からの本作なので、私にとっては三冊目のホームズもの。
前二篇のようなじっくりひとつの事件に取り組む話も面白かったが、個人的にはテンポよく色々な話が展開される短編集のほうがより好みに近い、かも。
いくつもの事件によってより詳しく明かされていくホームズやワトスンのキャラクター性から目が離せない。
ホームズが持つ特性に関して、探偵小説なのであくまでも「頭脳明晰」という面が第一に押し出される要素ではあるけれど、こうしていくつもの話を読み進めていくうちにその頭脳の明晰さもシャーロック・ホームズという人物を形成する個性のひとつに過ぎないのだなということに気付かされる。
それくらいキャラクターが「濃い」のだから読んでいて面白くないわけがなかった。この勢いのまま次の『思い出』に進みたい。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2018年1月31日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2018年1月31日
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