純愛、スローライフ、KY、ハンカチ王子、オーラなど、当時、世の中に
流布していた現象が、著者独自の視点からエッセイと漫画で描かれている。
別に女子学院高校に対して言われなき偏見があるわけではないが、もちろんないわけでもない。「あ、こいつも女子学院か・・・」という場面に、なぜこんなにも遭遇するのか。きっとオーラに包まれた学校なのだろうと私は信じて疑わない。
本書で取り上げられているのは、雑誌記事として掲載された2004年から2009年にかけての世相・社会現象である。ああ、そういうこともあったなぁと、懐かさと共に過ぎ来し日々に思い巡らせるのもよし、著者独自のひねりとも穿ちとも違う空気感を味わうもよし。
そもそも「社会学」とはなんなのか?
知人に尋ねたところ、「なんでもあってなんでもない」とのこと。理系にはさっぱり理解できない。
本書にはその「なんでもあってなんでもないもの」をいかに記述するかという挑戦がある。著者の世相を切り取る言葉の感覚は間違いなく一流である。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2013年12月14日
- 読了日 : 2013年12月7日
- 本棚登録日 : 2013年12月7日
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