図書館で借りて読んだことを少しばかり後悔した1冊。
この本は買うべきだと思う。
それがわたしにできる、大野さんへの応援だと思った。
彼女に比べたら、今わずかばかり抱えているわたしの痛みや辛さなど、取るに足らないものだけど、それでも本人には切実で。
でも彼女の手記を読みながら、痛みや辛さの大小の話ではなく、さらにそこから大きな希望と、なにより「生きたい力」を感じ取り、いい歳しながら彼女の体験に励まされ、勇気をもらっている次第です。
「彼」さんとのやりとりが、わたしにはとっても印象的で、人間、結局のところ「人」で生かされる・・・もちろん、大野さんが動いた結果が、諸名医との出会いでしょうし、お友達との出会い、それらを引き寄せたと思いますが・・・なんでもいい、「生きたい」と願ったとき、人は生きていけるものだと思う。
「生きたい」理由を、わたしも早く見つけたい。
もうひとつ。
わたしは常に思っていることですが、大野さんがお付き合いしていくことになったこのたびの難病。
これほどまで過酷な病状を受けることになった大野さんには、この病気と闘うこと、そして何も知らない私たちに伝えていくこと。
それは誰にでもできることではないし、大野さんだからできる使命なのだと思わずにはいられません。
その人に必要な「難」、その人だから乗り越えられる「難」、乗り越えてもらいたい「難」
乗り越えられない人には、それさえ降りかかってこないでしょうから。
文章にして読むだけでも辛い検査や治療の描写です。
体験しているご本人が一番辛いのは言うまでもないでしょう。
それをあれだけコミカルに、若さ溢れる大野さんの言葉で、テンポよく。
それが逆に大野さんの辛さを想像するに余りあります。
渾身の文章だと思います。
わたしにとって、2011年ココロのベスト。
出会うべくして出会った1冊。
今講演活動等、とってもお忙しくされているようなので、
本当にお身体、くれぐれも大切にしてほしい今日この頃。
- 感想投稿日 : 2011年9月1日
- 読了日 : 2011年8月25日
- 本棚登録日 : 2011年8月26日
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