ここ最近の日本音楽業界が衰退していることは誰もが知っている。ヒットチャートはAKBとジャニーズだけ。かつてのミリオンセラー連発の時代とは明らかに異なっている。なぜこうなってしまったのか、そのことをマスコミは明確にしないし、分析もしない。まるで音楽業界の現状を語ることはタブーのような状況。
J-POPバブル時代から音楽業界を含めたエンタメ界を評論し続けた著者は、あえてそんなタブーに挑み、音楽業界の諸行無常を分析する。ソニー、韓流、MP3、アップル、スマホ、レコード会社上層部など、J-POPをダメにしたと思われる容疑者を取り上げ、彼らの罪を暴いていく。
と、勇ましく吠えてはいるが、著者もその音楽業界に身を置く立場。関係者と一戦を交えるような暴露本にはせず、匿名人物が登場する小説っぽい評論にしてしまったのは分別ある配慮なのだろう。そのおかげでイマイチ、パンチの弱い本になってしまったのは残念だ。
結局のところ、J-POP関係者は現状に合わせて変化しようとぜず、昔からの音楽の作り方に固執し、自らゆるやかな死を選んでいるということなのだろう。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
雑学
- 感想投稿日 : 2014年4月28日
- 読了日 : 2014年4月28日
- 本棚登録日 : 2014年4月28日
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