企業が本業とは別の事業、つまり「新規事業」を展開することで、傾きかけた会社が持ち直したというサクセスストーリーはよく聞かれる。が、その裏には99%の新規事業の失敗が存在する。
経営者にすれば当然、そんなことはわかっちゃいる。しかし、経営者は新規事業にあこがれ、やりたがる。なぜなら、我の新規事業こそ成功間違いなしと思うからだ。そして、そんな新規事業に実際に携わるのは、社内で抜擢された担当者、「事業を創る人」だ。
本書はそんな「事業を創る人」の苦労やプレッシャーをアンケート等で数値化し、企業が新規事業を成功させる最低限の不可欠要素を分析する。それは同時に、新規事業担当者哀歌だ。
新規事業は短期間で成功すれば、皆ハッピー。が、多くの新規事業はそうじゃない。成功までの期間、担当者は本業の利益を食いつぶしているという罪の意識と周囲からの冷たい視線に打ちのめされる。ついには指示したはずの経営者からもバッシングを受ける。その結果、誰からの協力も得られず、担当者の心は病んでしまうのだ。
経営者は絶対に新規事業を成功させるという決意を持ち、本業との相乗効果を考え、担当者への絶対的なバックアップを欠かさないことが必須。それは本業に専念することよりも、困難なことだったりする。新規事業は余力がある企業だけがやっとけってことだ。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
ビジネス
- 感想投稿日 : 2018年6月19日
- 読了日 : 2018年6月19日
- 本棚登録日 : 2018年6月19日
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