サロメ・ウィンダミア卿夫人の扇 (新潮文庫)

  • 新潮社 (1953年4月10日発売)
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感想 : 58
5

19世紀末 アイルランド

「サロメ」
破滅の恋
少女の叫びが耳にこだましているようだ。
「ああ!おまえの口にくちずけしたよ、ヨカナーン、おまえの口にくちづけしたよ」

「ウィンダミア卿夫人の扇」
「善良な人たち」の醜悪さとおぞましさをえんえん見させられるのかと退屈していたら、金槌の一撃でなにもかもが変わって、悲劇に突き進む…自己犠牲の美しさ切なさの悲劇…と思ったら、人を食ったようなハッピーエンド。
優れた詩人というのは、優れた人間観察者でもあるんだな!

「まじめが肝心」
愉快な喜劇だ。
優雅にカードを裏返すように、すべての嘘が真実になる。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2010年11月30日
読了日 : 2010年11月30日
本棚登録日 : 2010年11月30日

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