デリダの最期の(公的)発言。この本のデリダを読むときなぜか涙を禁じえなかった。なぜだろうか。それは、ここに素の、私的なデリダを感じたからかもしれない。デリダ自身が言ったように、「これは死亡告知だ」からかもしれない。いってみれば、辞世の句のような。。
例えば、「フランス語の歴史に痕跡を残すこと、私の関心はそこにあります。」(P.41)という発言がある。ここから、そういう欲求があるものなんだな、としみじみしてしまったり。また「このテクストでデリダは、どうしても病のことに触れたがった。そうするのは、これが最初で最後になるという予感があったのだろうか。そのように思われる」(P.12)と書いている。
残念ながら、この本を理性として解釈することが今の自分ではできないから、ここで筆をおくけれども、デリダという人となりを知るには最良の書かもしれない。
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- 感想投稿日 : 2011年1月10日
- 読了日 : 2010年12月27日
- 本棚登録日 : 2010年12月27日
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コメント 1件
オーワダ125さんのコメント
2011/08/02