浮き草デイズ 2

  • 文藝春秋 (2009年3月16日発売)
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感想 : 60
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前作と同じようなテイストだが、後半で結果が出せて良かった。
東京に来て、イラストの仕事も貰えず、結局バイトを掛け持ちして何とか生活をしている状態にハラハラしてしまう。
もともと三重で実家暮らししながらデザイン会社の正社員として働いていて、自由になるお金も多かったのだから、三重に帰ればパソコンくらい簡単に買えたろうに。
結果的にバイトで生活費を稼ぐために東京に来ている状態で、作品制作にかける時間もないのなら、上京した意味あるの?と思いつつ読んでいた。
家族で温泉旅行や個展の後に帰省するエピソードは、やっぱり優しさや幸せにあふれるご家庭なんだなと思った。
初個展の頑張りはすごい。
バイト2つ掛け持ちしながら個展の準備って、私なら絶対ムリ。バイトを休んで、親に泣きついて個展までの生活費を援助してもらうだろう。
「もしやこれは神様が与えた試練で、これを自力で乗り越えたから、今のたかぎさんの成功があるのだろうか?」とスピリチュアルっぽいことを考えてしまった。
お父さんからのお小遣い10万円は一番良い使い方をしたと思う。ダイヤルアップ回線とか、テレホーダイと言う単語が懐かしすぎる。インターネット黎明期ってこんなんだったよね。
このパソコンがきっかけで、仕事に結びつけることに成功したのだから、良い買い物だった。
最初にたかぎさんに目をつけてイラストエッセイ本を企画した編集者はすごいと言わざるを得ない。
たかぎさんは、なんとなくイラストレーターとして売れなかった期間が長かった印象があったけど、上京して4年目には「150cmライフ」を出して、その後も順調に仕事に結びつけてたのね…
モモセさんのフレンチトースト美味しそう。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年6月25日
読了日 : 2023年6月26日
本棚登録日 : 2023年6月25日

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