壁塗り職人アンジェロの仕事は、古い教会の壁を塗り替えたり、古びた彫刻に新しい命を吹き込むことです。アンジェロは大好きな自分の仕事に一生をささげてきました。
ある日アンジェロは傷ついたハトを見つけます。最初は仕方なく連れて帰って手当てをしていたアンジェロでしたが、そのうち一生懸命世話するようになります。そして、一緒に仕事に行くようになりました。
アンジェロは、この教会の仕事を最後の花道にしたいと考えていましたが、徐々に体は弱っていき…。
最後の一瞬まで、仕事に打ち込み、そして友のことを考えて最後の仕事をやり遂げたアンジェロに心が熱くなります。ハトもアンジェロもその愛情を押しつけるでなく、お互いを温かく見守り、相手のためになにか残したいと考える、素敵な関係です。
町の喧騒やにおい、郊外の遺跡では涼しい風が吹いてきそうな絵画のような絵本。ユーモアもあり、寂しさもあり、心あたたまる感動作です。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
おしごと系絵本
- 感想投稿日 : 2010年7月18日
- 読了日 : 2010年5月29日
- 本棚登録日 : 2010年7月18日
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