ページを繰るたびにむせ返るような濃密な香りが漂ってくる、そんな短編集。
数えきれないほどの禁忌が描かれているが、豊かな表現力、魅惑的な色彩感覚が、あたかも薫り高い妖艶な古典作品を読んでいるかのような錯覚に陥らせる。
思わず笑ってしまったのは、綺羅綺羅しい美男や凛とした少年たちとあさましい女性たちがあまりにも対照的に描かれていること。
どのお話も最後の一文がひやりとするもので、雰囲気小説にない締りを与えている気がしました。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2012年10月1日
- 読了日 : 2012年10月1日
- 本棚登録日 : 2012年10月1日
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