魂追い (角川ホラー文庫 た 2-2)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング) (2009年12月25日発売)
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2015年、24冊目は田辺青蛙『魂追い』。『生き屏風』の続編となります。

県境守りの妖鬼、皐月は森で魂魄(たましい)を捕らえる「魂追い」の少年、縁(えにし)と出会う。魂魄が漂う「道」に入ってしまった縁と皐月、そして、皐月の愛馬、布団。それを契機に皐月の体は変調をきたす。皐月の体調を戻すため、皐月と縁は「火の山」を目指し旅に出る。

連作短編四編収録だが、四章構成の皐月と縁との出会いから「火の山」への旅の物語 と捕らえることもできる内容。

前作の世界を踏襲しつつ、新たに縁という少年の登場で物語は展開していく。皐月の、そして、縁の想いは友情なのか?淡い恋心なのか?はたまた、他の……?さらに、「火の山のねねこ」から登場のねねこもイイ味付けで効いてる。

今回の四編では三編目の「落ち星」がミステリーのテイストも入って、新鮮だった。そして、ラストは次作につながるであろう結末。

さらに、大好きな恒川光太郎の解説の絶妙なこと!細かい部分で幾つかツッコミ所もないでは、ないが、この世界観に浸って、最後にこの解説読んだら、そんなことはどうでもよくなってしまった。

あっ、ニシン蕎麦は食べたくなります。きっと……。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2015年5月19日
読了日 : 2015年5月19日
本棚登録日 : 2015年5月19日

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