以前の作品の印象を期待して読み始めると失望するかもしれない。
東京から故郷に帰った著者の思うことが、日々の出来事と共に(どうでもよい?)調子で語られる。全般的に散漫な印象。小説家としてやる気があるんだかないんだかよく分からない印象だ。一時、頑張って作品を発表していた頃の勢いを完全に失っている。故郷に引きこもったことが「退化」につながるのか、、、
エッセイじみた「A DAY」シリーズでは、同級生とのやりとりと身辺の出来事と日々思うことが自虐的に記録されていく。
後半に置かれた2編「記憶」と「君の幸福は僕の幸福」のみが創作された小説。
まるで、生活苦の小説家に対して、出版社が原稿料支払いのために救済の手を差し伸べたかのような作品集だ。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2012年12月13日
- 読了日 : 2012年12月13日
- 本棚登録日 : 2012年12月13日
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