ユートピア思想の具現化を追い求めて結成された「飢餓同盟」。
排他主義・権威主義がはびこる廃れた温泉町に革命の機運を起こすべく奔走するが、徐々に手段が目的と化し、自らも政治・経済システムに取り付かれた狂人となり果て、同盟が瓦解していく模様を綴った作品。
支配の重壁に押しつぶされようとしている人々が、立ち上がりその壁を突き崩そうと試みる。
例えその試みが儚く敗れ去ったとしても、彼らの飛ばした小さな火花の中に、私たちの社会のより良い可能性を見つけることができるのではと感じました。
私はこの作品を絶望ではなく希望の教訓であると信じたい。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
2010*9〜
- 感想投稿日 : 2011年4月10日
- 読了日 : 2011年月
- 本棚登録日 : 2011年4月10日
みんなの感想をみる