2014年に世田谷文学館で開催された「クラフト・エヴィング商會のおかしな展覧会」の図録を兼ねた本。開催地から離れたところに住んでいるので、当時はなかなか手に入らなくて読みそびれていたものを読んでみた。
まず、手に取ると恐ろしく軽くて驚く。やや小ぶりのハードカバーで約270ページあるのに、長編の文庫本のほうが重い気がするくらい。本作りのプロ中のプロが自分のイメージに合わせて何もかも選び抜いた感じの紙と印刷スペックと版型とページレイアウトで作った本だということが一瞬でわかる。
ページを開くと、これがまたほぼ総カラーという贅沢な作りで、クラフト・エヴィング商會のお二人の著作に登場する、稲垣足穂的アイテムが紹介され、ページをめくるのも穏やかに楽しい。この図録作成時点での著作・装丁のお仕事一覧もリスト形式だけでなく、サムネイルで紹介されており、「ああ、あれは知ってる、これは持ってる」と、記憶と照らし合わせるのも楽しい。個人的には作中アイテムの照会よりも、このパートが気に入っている。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2018年2月24日
- 読了日 : 2018年2月24日
- 本棚登録日 : 2015年4月30日
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