理系の自分にもとてもわかりやすく、興味が持てるように面白くまとめられた哲学入門にぴったりの本だった。
だいたい哲学を広く紹介する本というのは、年代順に淡々とその時代に活躍した哲学者を紹介するスタイルだと思っていた。けれども、この本は「真理」「国家」「神」「存在」の4つのテーマに大きく分かれていて、そのテーマについての論を進めていく形で哲学者が紹介されていたので、考えの歴史の変遷がわかりやすく、一つ一つ独立した知識ではなくそれぞれの哲学者の考えを関連づけて学ぶことができて、わかりやすく頭に知識が定着しやすい構造になっていた。
また文章も比較的若者に親しみやすいように書かれていたり、格闘漫画の「グラップラー刃牙」風に哲学者を紹介しているので、全く哲学について知識がない人でも楽しく読み進めれると思う。
この本を読んで、哲学についてもっと深く知りたくなったし、案外現代の人が今考えていることは紀元前ぐらい昔の時代にも同じように考えられていたんだなとわかって、人間の思考の不変さや同じ過ちを繰り返す愚かさというのを改めて実感した。
個人的にはカント、ニーチェ、ソシュールについて深掘りしていこうと思う。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2020年6月4日
- 読了日 : 2020年6月4日
- 本棚登録日 : 2020年6月4日
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