鍵の掛かった男

著者 :
  • 幻冬舎 (2015年10月8日発売)
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本棚登録 : 1136
感想 : 152
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ミステリ好きとして有栖川有栖は読んでおくべきかなと思い、初めて手に取ったのだが、正直退屈だった。
とにかく大阪の中之島の描写がダラダラと長く、建物の歴史や地理が事細かに描写されるのだが
土地勘も全くないし、こちらはミステリが読みたいので、興味もなく苦痛だった。淀殿の話もやたらと長い。それらの長々とした説明が最終的に真相に関係してくるのかと思いきや、全く関係がない。冒頭の中之島の地図も真相に全く関係がないのにビックリ(ミステリで冒頭に地図があったら、トリックに関係していると普通思う)。
また犯人の決定的な動機についてヒントが無く、最終章で突然出てくるので知らんがな…と感じる。全体的に独白や会話も含め余計と感じる内容が多く、もっとコンパクトにまとめて欲しいと思った。537ページという大作で、最後にも「原稿枚数972枚」とわざわざ原稿の枚数まで書いてあり(この作者だと恒例なの?)あとがきにも「書くべきことを書いていたら長くなった」とあるが、絶対もっと短くて面白くできただろう。
途中で読むのを諦めようかと何度も思ったが、評価が高いので頑張って読んだ。登場人物の繋がりや真相はそれなりに面白いので残念。有栖川有栖はもう読まないと思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年3月8日
読了日 : 2023年3月8日
本棚登録日 : 2023年2月15日

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