自省録 (岩波文庫 青 610-1)

  • 岩波書店 (2007年2月16日発売)
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感想 : 278
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この本読めば何事においても無敵になれるような気がする笑。

ソクラテスの「哲学は死の練習である」という言葉の通り、自然法則に従えば死を恐れることはない。生死に関わらずとも、自然法則に従えばあらゆることは、″そのもの″として寛大に受け入れる姿勢を保つことができる。

悩み事もなく、イライラすることもなく、不平不満をつぶやくこともなく、全てをあるがままに受け入れる。この本の特徴として、同じ趣旨のことを繰り返し言葉を変えて語られているのだが、だからこそ、読みながらマルクス・アウレリウスの精神が自然と自分に染み込んでいくのを感じる。




・たとえ一瞬間でも、理性以外の何ものにもたよらぬこと。
・一つ一つの行動を一生の最後のもののごとくおこなう。
・もっとも長い一生ももっとも短い一生と同じことになる。
・わずらわしいのはただ内心の主観からくるものにすぎない。
・すべて君の見るところのものは瞬く間に変化して存在しなくなるであろう。
・生きているうちに、許されている間に、善き人たれ。
・必要なことのみせよ。
・不運ではない。しかしこれを気高く耐え忍ぶことは幸運である。
・運命がこのことをあの人にもたらしたのだ。
・もっともよい復讐の方法は自分まで同じような行為をしないことだ。
・もののわかった人間は(幸福は)自分の行動の中にある。
・人間各々の価値は、その人が熱心に追い求める対象の価値に等しい。
・人に助けてもらうことを恥ずるな。
・完全な人格の特徴は、毎日をあたかもそれが自分の最後の日であるかのごとく過ごし、動揺もなく麻痺もなく偽善もないことにある。
・他人の過ちが気に障るときには、即座に自ら反省し、自分も同じような過ちを犯してはいないかと考えてみるがよい。
・人は各々自分を他の誰よりも愛していながら、自分に関する自分の意見を、他人の意見よりも重んじないのはどういうわけだろう。
・善事を他の善事につぎつぎとつないで行き、その間にいささかの間隙もないようにして人生を楽しむ以外になにがあろうか。
・主観的判断を取りのけよ。そのとき、私が害されたという思いは消えてしまう。すれば、害そのものが消えてしまう。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2020年3月1日
読了日 : 2020年2月29日
本棚登録日 : 2020年2月29日

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