少年H(下) (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (1999年6月15日発売)
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本棚登録 : 1748
感想 : 124
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戦争激化から終戦、そして周囲が激変していく様子に戸惑うHの下巻。
この時代の中学生はしっかりしているなぁ。
Hもそうですが、射撃部先輩・杉田さんが終戦を冷静に受け止め、銃の管理を任された身として何をすべきかを考え遂行しようとする姿勢はもう尊敬します。
こんな感想、小学生のころ読んだ時は抱えていなかったなぁ。
その頃は私も中学生になったらこんな風になるとでも思ってたのかな…w
二中の面々は先輩だけでなく先生もいろんな人がいるので読んでいておもしろかった。
田森教官の変貌ぶりはびっくりしたけど…w

後半、Hが精神的に不安定になった際の父の対応が素晴らしかった。
父の反応を見て、自分を客観的に見つめられるようになるHも流石です。
空襲で焼けてしまったミシンを修繕するシーンが素敵だったので、映画でどんな映像になっているのか楽しみ。

2013/08/10-12

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: novels
感想投稿日 : 2013年8月12日
読了日 : 2013年8月12日
本棚登録日 : 2013年8月10日

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