科学とは何かを考える本。科学のこれまでの歴史と、今のあり方について書かれている。著者は科学哲学・科学史の分野では著名な村上陽一郎氏。
前半では一般的に信じられている科学像を紹介し、後半でその科学像を打ち破る。「データは与えられるもの」「人が持っている偏見などがそのデータを歪める」「科学技術は時代が進むにつれ蓄積されていく」というような従来の科学の見方を否定し、新しい科学を論じる。
「専門的な書物を読んだことのない読者の方がた(例えば中学生諸君)にもわかっていただけるように、なるべく問題や術語をときほぐして説明することを心がけました」とはじめに書かれてある通り、難しい専門用語はいっさい使われておらず読みやすい。科学哲学について少し考える、そして科学史に触れる良い入門書であると思います。
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- 感想投稿日 : 2023年11月17日
- 読了日 : 2011年1月27日
- 本棚登録日 : 2011年1月27日
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