ちはやふる(32) (BE LOVE KC)

著者 :
  • 講談社 (2016年7月13日発売)
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感想 : 64
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かるた選手権・団体戦で3位入賞を果たし、この勢いで個人戦でも上位入賞を果たそうと、意気上がる千早たち瑞沢高校かるた部の面々。千早も団体戦で果たせななかった夢を果たそうとするが、みたび彼女の前に、現クイーン・若宮詩暢が立ちふさがる。1年生の時は圧倒的な実力を見せつけられ、2年生の時は団体戦でのケガで実力を発揮できなかった千早。だが今回はクイーンに食い下がり、二人の試合を見ていた観衆は「ひょっとすると…」と思わせる試合展開になるが…。
物語開始以来、千早を巡る三角関係に変化の兆しが見える今巻。千早が新に送ったメッセージを誤解し、鬼のような形相を見せる志暢。これまで新のことを「たった一人の友だち」と思っていたが、このことをきっかけに、彼女の中に別の感情が沸き立つようになる。その感情とはいったい何なのか、それは読んでのお楽しみということで。
31巻で3位決定戦をあまりに軽く扱ったことで、この作品の評価が暴落していることは確か。だが新野高校のかるた部顧問教師が「3ヶ月かそこいらでキャプテンシーが身につくわけがない」といっているとおり、作者は「個人戦と団体戦は全くの別物」という解釈で物語を進めており、管理人もその考えに同意する。太一との別離、新に勝ったこと、そして志暢と互角の勝負を演じたことで、眠っていた能力が目覚めた千早と、新への恋心が芽生え始めた志暢。この二人が、クイーン決定戦までにどのような道を辿るのか見守りたい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: マンガ
感想投稿日 : 2016年7月22日
読了日 : 2016年7月22日
本棚登録日 : 2016年7月22日

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