建築家安藤忠雄

著者 :
  • 新潮社 (2008年10月25日発売)
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感想 : 113
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本の裏を見てびっくり。第20刷。さすが人気なのね。
そしてこちらに登録しようと思ってびっくり。755人が登録! 前の今里さんの本と比べても、時の人(ちょっとブームの時期とはずれてますが)感が半端ないですね。
なお、先の今里さんの話と更に比べるなら、どちらかというと前者が建築寄りだったのに対し、こちらの本は、精神論に近かったなぁ。建築かくあるべし、的な。→そういう意味で、前者はカテゴリ 知識本 とし、こちらはノンフィクション としてみました。はは。

読んでいて思ったのは、やっぱり、ちょっとしたエキセントリック感、かな(笑)。
もともと興味はあってちらほら気にしてはいた人なんだけど、きちんとこういう精神論とか、思いとか、聞いたこと・読んだことはなかったから、初めてよく分かった、っていう感じでしょうか。施主の気持ち以上の熱い気持ちで自分の中の追い求めて作る建築、ってのが多いなぁと。
全てが好きかって問われるとそうでもないんだけれど、でも、ときどき、あぁこれは、って思うものがやっぱりある人。それは、思考の柔軟性のおかげでもあると思うけど、なんていうか、理想が先にあって、その精神を実現させるためにどうするかを考えるから、できるんだろうな、と。思いました。

水の教会は純粋に美しいと思ったし、栃木の採石場を掘った後どうするか?ではなくて、掘る時点から先のことを考えて将来使えるように掘ろうよ、っていう考え方はなるほどなぁって思った(そのとき建築物を建てること、だけではなくて、システム・社会全体の在り方を考えなければ出てこない発想)し、光の教会に関しては、イギリスの村レベルの、昔からある小さな小さな教会の在り方を見て知っている私からしたら、なんかそれがすごく懐かしかったと言うか、すごく同じ神聖さを感じる場所になってました。面白いですね。
ちなみに、東急渋谷の地下設計もこの人だった、って、初めて知った(笑)。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ノンフィクション
感想投稿日 : 2015年1月19日
読了日 : 2015年1月19日
本棚登録日 : 2015年1月19日

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