遠野物語の再編集版。もともと1、2ページ毎のエピソードが詰まった“遠野郷の小説オムニバス”。原作はとっ散らかってた印象でなかなか進まなかったが、京極夏彦氏がある程度の小話のまとまりや流れを意識して編集して下さったおかげで、理解しながら読むことができた。
明治期の話は今日では昔話に入るかもしれない。読んでいる最中は、新鮮ながらも日本人の中にある郷愁を起こし、現実と物語を揺蕩う不思議な感覚になる。文学としても史料的書物としても興味深い。これを機に原作を読んでみようと思うし、遠野郷へ行ってみたいと思うし、民族学へ更なる興味が湧き上がった。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2020年9月23日
- 読了日 : 2020年9月23日
- 本棚登録日 : 2020年9月23日
みんなの感想をみる