海と毒薬 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (1960年7月15日発売)
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当時の米国人に対する激昂心や戦争がいかに人々の心を変えてしまったのか、さまざまな登場人物の視点から鮮明に描かれている。仁徳が荒み、個人の人命など何も尊重されなかった時代に置いて、医学部の教育は行き届いていなかったのではないかとも思う。誰もが背徳の意識を持っていたのにも関わらず、軍の命令に背けなかった、戦争が生んだ悲劇をこの小説により理解することが出来た。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年1月11日
読了日 : 2021年1月11日
本棚登録日 : 2021年1月2日

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