教育の職業的意義: 若者、学校、社会をつなぐ (ちくま新書 817)

著者 :
  • 筑摩書房 (2009年12月7日発売)
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本棚登録 : 665
感想 : 52
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本書はかなり真面目にアカデミックに多くのデータを取り上げ、それらの数値に基づいて著者の考えを感情的にならずに述べられている。
冒頭に「あらかじめ予測される反論に対する回答」みたいなのを出しているので、ちょっとずるい気もするが、これもアリだろう。
若者が社会に対する「適応」「反抗」を身につけることの必要性、また現状のキャリア教育の問題点を指摘している。
「大企業の学卒者一括採用」の弊害についても他国との比較も交え、わかりやすく解説されていたのが印象深い。

もったいないところは本のタイトルで、あえて今風の「なぜ〜のか?」とか「〜力」を使わなかったと思うが、あまりに地味なタイトルのため、注目されにくい面は否めない。
せっかくいいことが書かれているので、もうひとつ工夫してもよかったのではないか。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2019年1月15日
読了日 : 2009年12月28日
本棚登録日 : 2019年1月15日

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