文学ラジオ空飛び猫たち第25回紹介本。
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ダイチ
短編集はどれも個人的な感情が深く描かれているのに、しつこくなくて読みやすいです。しかもユーモアを忘れていない。小説を読んでいると自分にも結びつくところがあって、例えば『文学の冒険』の売れない作家の主人公Bが売れっ子作家のAを嫉妬してしまう気持ちとかは自分の中にもある感情だと思えました。好きなタイプの作家だったので、今度は長編『2666』を読みたくなりました。
短編はかなり読みやすくて短いので、興味持った人はとりあえず読んでみてほしいです。
ミエ
『通話』の登場人物はだいたい詩人か作家か批評家、もしくは人生に没落した人間が出てくる傾向にあるけど、ストーリーも人物描写も巧みでぐいぐい引き込まれてしまいます。ユーモア満載で笑える描写もたくさんあります。『通話』は軽めに読めるのでボラーニョの入り口としておすすめの短編集です。
ボラーニョは引き出しの多い作家で、2つの長編やボラーニョ・コレクションで重たい小説も書いています。『通話』をきっかけにボラーニョを知っていくと魅力的な文学の世界に浸れると思います。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
文学ラジオ空飛び猫たち
- 感想投稿日 : 2021年12月30日
- 読了日 : 2021年12月30日
- 本棚登録日 : 2021年12月30日
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