御巣鷹山墜落から立ち直りをはかるため、総理自らが次期会長を決め、国民航空に航空関係者で無い人間を送り込んだ。
送り込まれたのは、関西の繊維会社の会長である。
このあたりは、まだ第2次世界大戦が続いているのではないのかと思わせる、駆け引きが続く。いや、彼らには続いているのだろう。戦死した、家族、親戚、そして友人たち。その思い出が、今現実として立ちはだかっているのである。
本気で社風を変えようとする会長は、今までにない会長室という組織を作り出した。そこに、主人公である、恩地と、同期で労働組合の副委員長を務め、エリートコースを歩んでいる仰天が机を並べて仕事をすることになる。
さらに、腐った組織は、どこまでも腐っており、その膿は奥深いところまで到達しているようであった。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2009年11月9日
- 読了日 : 2009年11月8日
- 本棚登録日 : 2009年11月8日
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