原田ひ香の本だから、ということで読んだ。悪くはないが、期待していたほどでもなかった。
思うに、登場人物が個性的すぎる。薫は普通だが、未世子は特別によく分からない人物だった。幾つも資格を持ち、おそらく有能なのに、ウェイトレスのアルバイトが大好きで、他方で夫には稼ぐ力を求めている。そして、寡黙だけど注意深い。一緒にいると疲れそうだが、それはともかく、結局彼女は何をどうしたいのか分からなかった。
ストーリーも、流れとしては素直に楽しめるのだが、アイビー・ハウスに訪ねてきた謎の女や隆の不審な挙動など、思わせぶりなことが書かれていながら、最後までよく分からないまま放置されていて、わざとそうしているのだろうが、結局、話を盛り上げるためのネタだったのか思わざるを得なかった。
気軽に読めるし、暇つぶしには十分楽しいのだが。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2013年9月23日
- 読了日 : 2013年9月21日
- 本棚登録日 : 2013年9月21日
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