アイビー・ハウス (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (2013年3月15日発売)
2.95
  • (4)
  • (19)
  • (58)
  • (25)
  • (4)
本棚登録 : 437
感想 : 43
3

原田ひ香の本だから、ということで読んだ。悪くはないが、期待していたほどでもなかった。
思うに、登場人物が個性的すぎる。薫は普通だが、未世子は特別によく分からない人物だった。幾つも資格を持ち、おそらく有能なのに、ウェイトレスのアルバイトが大好きで、他方で夫には稼ぐ力を求めている。そして、寡黙だけど注意深い。一緒にいると疲れそうだが、それはともかく、結局彼女は何をどうしたいのか分からなかった。
ストーリーも、流れとしては素直に楽しめるのだが、アイビー・ハウスに訪ねてきた謎の女や隆の不審な挙動など、思わせぶりなことが書かれていながら、最後までよく分からないまま放置されていて、わざとそうしているのだろうが、結局、話を盛り上げるためのネタだったのか思わざるを得なかった。
気軽に読めるし、暇つぶしには十分楽しいのだが。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2013年9月23日
読了日 : 2013年9月21日
本棚登録日 : 2013年9月21日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする