ある明治人の記録: 会津人柴五郎の遺書 (中公新書 252)

制作 : 石光真人 
  • 中央公論新社 (1971年5月25日発売)
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感想 : 73
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薩長とは正反対の会津藩から見た明治維新、つまり敗者から見た明治維新だからこそ、強く考えさせられるものがあるのかもしれない。
陸奥国に移封させられてからの生活は胸が締めつけられる思いだ。犬しか食べるものがなく、途中吐気におそわれて口に運べなくなった時に柴五郎の父が言った一言が忘れられない。
『会津の武士ども餓死して果てたるよと、薩長の下郎どもに笑わるるは、のちの世までの恥辱なり。ここは戦場ぞ、会津の国辱雪ぐまでは戦場なるぞ』

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 歴史
感想投稿日 : 2017年7月30日
読了日 : 2016年10月10日
本棚登録日 : 2016年10月10日

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